担当者インタビュー

ビルマネジメント第一部
ビル営業グループ
大石 有紀子
東京スクエアガーデンの管理・運営全般に携わる。

ビルマネジメント第一部
ビル営業グループ
笹川 寿弥
東京スクエアガーデン6階にある『京橋環境ステーション』に常駐し、多面的な環境対策に携わる。
東京スクエアガーデンから最先端の
技術や情報を発信し、地域も巻き込んだ
環境対策を
ー「東京スクエアガーデン」における環境対策や、その特徴について教えてください。
東京スクエアガーデンは、環境に配慮したビジネス環境の構築と東京の都市環境の向上を目指し、様々な環境対策に取り組んでいます。日射を軽減する大庇や、人の動きや自然光を感知してLED照明を自動調整するセンサー、自然換気システムなど、最先端の省CO2技術の導入を行い、新たな環境配慮型の大規模複合ビルとして数々の賞を受賞しています。同規模のビルではあまり見かけない珍しい機能としては、テナント様が空調機器の稼働時間や室温、照明の照度などを自由に設定できるということでしょうか。テナント様ご自身でどれくらいエネルギーを使ったのか、日ごとに見られるようになっていて、このエネルギーの「見える化」機能は大きな特徴です。その効果は予想以上に大きく、テナント様の興味喚起にもつながっているようで、「どうしたら省エネ=コスト削減につながるのか?」といった問い合わせも多くいただいています。
またこのビルは、春や秋は空調機器を動かさずとも冷たい外気を室内に取り入れることができる機能なども備えており、こうした機能もテナント様には活用いただいています。そうしたビル自体のハードのスペックの高さに加えて、「見える化」機能を通じたテナント様の努力と工夫というソフトの力が加わり、東京スクエアガーデンのビル全体の年間エネルギー消費量は一般的な同規模ビルと比較し、約30%も下回っています。私たちの啓蒙活動もその一助になっているのかなと、手応えを感じています。
ーその他の環境に関する取り組みはありますか?
もうひとつ特徴的なのは、ビルそのものにとどまらず、次世代を見据えた多面的な環境対策の取り組みを発信しているということです。本物件の6階にある『京橋環境ステーション』は、幅広い層に向けて環境問題を学ぶ機会を提供する複数の施設の総称ですが、なかでも大きな役割を担っているのがエリアエネルギーマネジメントセンターです。省エネ・省CO2に関する、いわば"地域のよろず相談所"ですね。本センターでは、専門家が地域一丸となって建物のエネルギー使用量の削減や省エネ、低炭素化を進めるべく、地域のビルオーナー様の省エネの相談受付や、エネルギー使用量の測定・コンサルティングを行っています。『京橋環境ステーション』ではこのほか、都市計画・建築、環境・エネルギー、経済・社会など様々な領域の第一人者を講師としてお招きし、"エコな街づくり"について学び、未来のまちづくりを担う人材を育成するための講演会・シンポジウムなども積極的に開催しています。まさにこの東京スクエアガーデンが、周囲を巻き込みながら"エコな街づくり"をするための拠点となっているわけです。



東京スクエアガーデンと
地域との交流を促進
ー地域と一体となった"街づくり"を実現するために大切にしていることは何ですか?
東京スクエアガーデンという場所を活用して「地域を盛り上げる」というのも当社の命題のひとつです。当社の本社が近隣の八重洲にあることもあって、年6回ほど当社の社員が参加する地域の清掃活動を行っているほか、ビルの公開空地なども使ってさまざまなイベントも企画しています。
そのひとつが、「すくすくパーティー」。館内の物販・飲食テナント様のご協力を得て、ビルで働く従業員の皆さま向けのパーティーを開催しました。会社を超えた交流が生まれ、大変好評だったため、これからも工夫しながら続けていきたいですね。
そのほかにも、この地区で2年に1度、江戸三大祭りといわれる「山王祭」が開催されているのですが、地域の方々のご好意により、昨年は東京スクエアガーデンで働く方々も参加させていただきました。地元の伝統的な半纏を着て、地域の方々と一緒にお神輿を担ぐーーこれは地域の方々と当社の間に信頼関係が築けていたからこそ実現したことではないかと思っています。実際にご参加されたテナント様からも「次も必ず出たい」という声が多く聞かれ、働く場だけではない、新しい京橋の魅力を知っていただけたのかなと感じています。
また、おたがいに顔を知っていると、何かあったときに安心につながります。イベントを企画するのは、そういう狙いもあるんですね。テナント様や地域の方々が楽しみながら交流を深められればいいなと。そうした意味では、東京スクエアガーデンは緑が多いところも地域の人たちから喜ばれ、追い風になっている印象があります。
この規模のビルになると、ただ管理するだけでは皆さまの期待には応えられません。東京スクエアガーデンには広場もたくさんありますし、地域の方々にも参加いただけるイベントを今後も積極的に開催し、ご理解とご賛同をいただけるよう、実績を積み上げていきたいですね。


「私のビル」と、
すべての方に感じていただくために
ー皆さんが目標にしていることは何ですか?
私たちが何より願っているのは、オーナー様やテナント様はもちろんですが、設備管理、警備、清掃の方々など、東京スクエアガーデンに関わっているすべての方々に「私のビル」と思っていただきたいということ。東京建物グループでは「Human Building〜いつも、真ん中に人。~」という合言葉を掲げており、グループ社員一人ひとりが担当するビルを「私のビル」と捉えるよう強く意識しています。その意識が社員の自発的な行動につながり、お客様にとっても「私のビル」と感じていただけるようなサービスにつながるのではないかと考えています。
私たちビルマネジメント部の仕事は、ひと言で言えば、総合調整役。テナント様をはじめ、このビルに関わるみなさんの意見や希望をまとめて、東京スクエアガーデンをより良い場所に進化させていくことが使命です。テナント様は何か問題があっても、どこに問い合わせたらいいかわからないことも多い。ですから、「何かあったらこの人に相談すればいい」というハブのような存在になりたいですね。日常の多くの時間を過ごすオフィスが「家」だとしたら、テナント様や地域の方々はいわば「家族」。私たちは、その絆をつくるという非常に重要な役割を担っていると自負しています。


- ※本ページの掲載内容および社員の所属は取材当時のものです。