オーストラリアで区分分譲倉庫開発事業に初参画 シドニー近郊で2物件を開発
EC市場の拡大や住環境の変化により高まる個人・中小企業の倉庫需要に対応
- 海外関連
東京建物株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員 小澤 克人、以下「東京建物」)は、今般、オーストラリア・シドニー近郊においてRockwater Brookvale PJ(ブルックバール プロジェクト)およびStream Northmead PJ(ノースミード プロジェクト)の2つの区分分譲倉庫開発事業(以下総称して、「本事業」)に参画しましたので、お知らせします。なお本事業は、東京建物として初のオーストラリアにおける区分分譲倉庫開発事業となります。


オーストラリアにおいては、安定的な経済成長による中小企業の増加やEC市場の拡大に伴い、中小企業の事務所や倉庫としての拠点需要が高まっています。また、シドニーとその近郊では住宅の高騰や郊外の戸建て住宅から都心のコンパクトな集合住宅への住み替え層(ダウンサイザー)の増加により、居住スペースが減少する傾向にあり、個人のストレージ需要も増加しています。
本事業は、オーストラリアの不動産仲介グループの資産運用会社であるRay White Capital Pty Ltdおよびゼネコン・デベロッパーであるHannas Contracting Services Pty Ltdとの共同事業として、いずれも約80区画からなる倉庫を開発して区画ごとに分譲を行うものです。ショールーム等としても利用が可能な中型倉庫区画と、小型倉庫区画を併設することで、中小企業や個人など幅広いニーズに対応します。
東京建物グループは、2030年を見据えた長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」において海外事業の成長等を重点戦略の一つとしており、現中期経営計画期間(2025-2027年度)において海外事業については1,100億円の投資を計画しております。現在、米国、オーストラリア、タイ、中国等において分譲マンション・賃貸マンション・オフィス・物流施設等の開発事業を展開しており、オーストラリアにおいては2024年にダウンサイザーのニーズを取り込んだ分譲住宅の開発事業「Alex&Willow」に参画しました※。引き続き現地有力パートナーとの協業を軸として、資産回転型事業を中心に事業機会の獲得に努めてまいります。
※ 2024年12月24日付リリース「オーストラリアでの住宅開発事業に参入 シドニー近郊、人口増・経済成長に伴う慢性的住宅不足に対応」 : https://tatemono.com/news/20241224.html
区分分譲倉庫について
本事業では、中小企業や個人など幅広いニーズに対応し、ショールーム・作業場・商材保管庫兼事務所などの利用が可能な中型倉庫区画(主に地上階)と、中小企業に加えて個人利用を見込んだ小型倉庫区画(主に地階)を併設した施設を開発・分譲します。
オーストラリアにおいては、オフィスや住宅と比較して低コストでの運用が可能な区分分譲倉庫は個人の投資商品としても一定の需要があります。本事業においても、個人や中小企業の自用需要に加え、投資家の需要も一定数見込んでいます。
本事業の概要
1. Rockwater Brookvale PJ(ブルックバール プロジェクト)
本物件はシドニー中心部から約15km(車で約30分)に立地し、周辺は住宅地に加えてゴルフ場やビーチリゾートが立地するエリアです。ECの配送拠点としての需要に加えてゴルフ用品やサーフボードなどを収納する個人の需要も高く、本物件では99㎡~266㎡の中型倉庫区画(計34区画・地上階)に加え、11㎡~110㎡の小型倉庫(計45区画・地階)を計画しています。
所在地 | オーストラリア・ニューサウスウェールズ州・シドニー市・ブルックバール地区 |
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敷地面積 | 4,201㎡ |
延床面積 | 11,401㎡ |
分譲区画 | 11㎡~266㎡、計79区画 |
構造・規模 | RC造、地下1階地上2階 |
竣工 | 2025年12月(予定) |
・ 完成イメージ



2. Stream Northmead PJ(ノースミード プロジェクト)
本物件はシドニー中心部から約25km(車で約35分)に立地し、周辺には住宅地に加えて病院や研究施設の集積エリアもあり、関連企業からの需要も見込めるエリアです。本物件では100㎡~440㎡の中型倉庫区画(計34区画・地上階)に加え、17㎡~89㎡の小型倉庫(計47区画・地階)を計画しています。
所在地 | オーストラリア・ニューサウスウェールズ州・シドニー市・ノースミード地区 |
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敷地面積 | 6,490㎡ |
延床面積 | 15,154㎡ |
分譲区画 | 17㎡~440㎡、計81区画 |
構造・規模 | RC造、地下1階地上2階 |
竣工 | 2026年6月(予定) |
・ 完成イメージ



共同事業者について
Ray White Capital Pty Ltd
オーストラリア最大の不動産仲介グループであるRay White Groupを創設した創業家のファミリーオフィスとして2001年に設立、2015年に外部投資家向けに投資ファンドの資産運用を開始しました。不動産プライベートエクイティやプライベートクレジットに特化し、オーストラリアとニュージーランドの多様な不動産セクターに投資しています。これまでに、投資ファンド運営の開始以降で40億豪ドル以上の運用実績があり、現在の運用資産額は約10億豪ドルです。
Hannas Contracting Services Pty Ltd
1988年に設立された、シドニーを拠点とする不動産開発および建設会社です。2000年代初頭に不動産開発に進出するとともに、物流、住宅、商業セクターを中心に、10億豪ドル以上の土木インフラプロジェクトに従事しました。区分分譲倉庫事業については、豪州国内において、本事業の他に複数の開発に従事しており、同セクターにおいて主要なプレーヤーとしての地位を確立しています。
事業位置図
