オックスフォード大学教授陣等と提携した最先端プログラムを提供 デジタル金融施設「FIAN」、東京・日本橋に開設 「国際金融都市・東京」構想の実現に向け、高度金融人材育成を支援

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東京建物株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員 小澤 克人、以下「東京建物」)は、東京・日本橋にデジタル金融施設「FIAN(東京フィナンシャル庵)」(呼称:フィアン、以下「FIAN」)を2025年5月に開設します。金融業界を取り巻くエコシステムが拡張し、市場環境の変化が激しい中、分野横断的に革新的思考のできる人材の需要は増大しており、教育・リスキリングなどの必要性も高まっています。FIANでは、「AIと金融の未来研究会」を設置し、金融セクターの次世代リーダーを対象としたエグゼクティブ・プログラム等の提供を通じて、高度金融人材育成をサポートすることで、国内外の金融エコシステムの発展に貢献するとともに、「国際金融都市・東京」構想の実現を目指します。

FIAN内ラウンジ(イメージ)
FIAN内ラウンジ(イメージ)

【本リリースの特徴】
・ 金融軸と称される永代通り沿い(東京・日本橋)に、高度金融人材育成を支援し、国内外の金融エコシステムを発展させるデジタル金融施設「FIAN」を開設。
・ オックスフォード大学や東京大学の教授陣およびシンガポール国立大学等と提携し、金融セクターの次世代リーダー向けに金融の未来を見据えた最先端の理論知見と実践力を体系的に習得できるエグゼクティブ・プログラムを提供。
・ シンガポール金融管理局等が設立したシンガポール国立大学アジアデジタル金融研究所等と連携し、東京を起点としたグローバルエコシステムの強化と、国際金融都市・東京の競争力強化に貢献。

開設の背景

AI分野における昨今の技術革新やそれに伴う規制緩和、社会責任への対応等により、金融サービスで必要とされるスキルも変化しており、金融業界はAIによる変化の影響を最も受ける産業の一つとして知られています。日本においても、デジタル分野に精通した高度金融人材の需要は増大しており、金融セクターにおける既存人材のリスキリングなどの必要性が高まっています。
東京建物が市街地再開発組合の一員として参画している「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」(以下「呉服橋プロジェクト」)は、金融機関が集積する大手町・日本橋・兜町を繋ぎ金融軸と称される永代通り沿いに立地し、高度金融人材サポート施設や日本橋川沿いの連続的な水辺空間の整備等を通じて、東京の国際競争力の強化を行うものとして国家戦略特区の指定を受けています。今回開設するFIANは、呉服橋プロジェクトに整備予定の高度金融人材サポート施設の先行施設として開設するものであり、デジタル金融分野における最先端のプラグラム提供を通した高度金融人材の育成を支援します。

施設概要

FIANは、デジタル金融分野におけるイノベーション創出を支援し、グローバルエコシステムの架け橋となることを目指しています。
プラチナ会員を対象としてデジタル金融分野における最先端のプログラムを提供するほか、国内金融機関と海外の最前線プレーヤーとの交流促進等の各種活動を行っていく予定です。

施設名称 FIAN(東京フィナンシャル庵)
所在地 東京都中央区日本橋1-3-13 東京建物日本橋ビル11F
東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線「日本橋」駅 直結
JR線「東京」駅 日本橋口徒歩6分
東京メトロ半蔵門線「三越前」駅 B5出口徒歩3分
施設面積 約443㎡
開設時期 2025年5月(予定)
施設内容 セミナー・イベントスペース(最大約70名収容)
シェアオフィス(個室4室、会議室1室、コワーキング約25席)
ラウンジ
公式サイト https://tokyofinancial-an.com

1. AIと金融の未来研究会について

次世代金融リーダーに向けた事業変革戦略推進力強化を支援することを目的に、AIと金融の未来研究会(以下「本研究会」)を設置します。本研究会は東京大学柳川教授を座長とし、英国オックスフォード大学サイードビジネススクールにて未来金融テクノロジーイニシアチブを主導するPinar Ozcan教授による全体監修のもと、金融業界の次世代リーダー向けエグゼクティブ・プログラムの提供を主要な活動とします。また、分科会等の開催により、金融業界全体の変革につなげるための具体アクションを実施します。

2. エグゼクティブ・プログラムについて

最先端のIT技術が金融業界に与えるインパクトを理解するのみならず、それらを事業戦略に落とし込み、ビジネスモデルの変革を起こすための実践的な経営能力の向上を目的として、世界トップレベルの大学機関の講師陣を中心に提供されるプログラムです。金融業界の次世代リーダー層を対象とし、Pinar Ozcan教授による全体監修のもと、少人数制・対面開催により、相互に学び合い、視点を多角化し、人的ネットワークを広げることができる環境を提供します。プログラム開発支援は株式会社NTTデータ経営研究所が務めます。

・ Pinar Ozcan(オックスフォード大学サイードビジネススクール教授)
アントレプレナーシップとイノベーションを専門とし、Oxford Saïd Entrepreneurship Centre、Oxford Future of Finance and Technology (Fintech) Initiativeのアカデミック・ディレクターを務め、イングランド銀行、英国競争・市場庁、欧州委員会、OECDなどの規制当局へのアドバイザリーを行っている。2017年、「Poets and Quants」誌の「Top 40 Business School Professors under 40」リストに選出。その後、新進の思想家を対象とするThinkers 50リスト、英国アカデミーのミッドキャリア・フェロー、2021年のGlobal Women in Fintech Powerlistに選出。「Inspiring Female Founders Initiative」において戦略経営学会教育インパクト賞を受賞。
(コメント)
アジアにおける戦略的重要拠点である日本の金融機関の皆様を対象とした特別なプログラムに関われることを大変光栄に思います。当プログラムを通じて、次世代リーダーの皆さんが自らの視座を獲得し、日本ひいてはグローバルな金融産業の未来を切り拓いていかれることをお手伝いできればと思っています。

3. 協働パートナーについて

FIANのビジョン実現に向けた協働パートナーとして、アジアにおけるデジタル金融・フィンテックのトップランナーの一角を担うシンガポール国立大学アジアデジタル金融研究所(AIDF)およびElevandi Japan株式会社と連携します。シンガポール国立大学アジアデジタル金融研究所は、日本で初の事業展開となります。

・ シンガポール国立大学アジアデジタル金融研究所(AIDF)について
シンガポール金融管理局(MAS)、シンガポール国立研究財団(NRF)およびシンガポール国立大学(NUS)により、2020 年にシンガポール国立大学に設置された大学同等の研究所。アジアにおけるデジタル金融分野の成長を加速させるための能力強化を目的とし、ソートリーダーシップ※の発揮によりフィンテックのナレッジハブ、デジタル金融技術開発の実験場、将来のフィンテック分野の研究者や実務者の育成を目指しています。
※ 将来のビジョンを社会に発信し、市場のリーダーとして新たな顧客価値を創造する行為

・ Elevandi Japan株式会社※について
GFTN (旧ELEVANDI)は、シンガポール金融管理局 (MAS)から独立して設立された非営利会社です。シンガポールが世界における金融ハブを目指すという潮流の中、2016年からMASは世界最大規模のフィンテックイベントであるシンガポールフィンテックフェスティバル(Singapore FinTech Festival(以下「SFF」))を主催してきました。2021年、MASのSFF主催チームがスピンオフし、SFFのようなイベントやさまざまなステークホルダーとの協業のためのプラットフォームの運営等を通じて、シンガポールのみならず世界的なフィンテック・エコシステムを形成することを目的としてELEVANDIが設立されました。2023年8月にELEVANDIは日本法人としてElevandi Japanを設立し、世界のフィンテック・エコシステムを強化するためのアジアにおける中心的なハブとなることを目指しています。
※ Global Finance & Technology Network Japan株式会社(GFTN Japan)へ商号変更予定

4. 施設デザインについて

金融業界の未来を担う次世代リーダーが集うにふさわしい、上質で洗練された内装デザインが特徴です。エグゼクティブ・プログラムの受講会場となるセミナー・イベントスペースのほか、個室とコワーキング席からなるシェアオフィス、海外の使節団の訪問や会員同士の交流促進にお使いいただけるラウンジ等、多様な用途に対応した施設構成となっています。また、エントランス付近には施設のビジョンを体現する、象徴的なデジタルアートを設置します。コンセプトは「垂直茶室 - Vertical Tea Room」。本作品は、クリエイティブ集団PARTYが制作しており、日本らしく古くからの社交場である「茶室」を最先端のテクノロジーを用いて次世代スケールに昇華させる意欲的な試みの作品となっています。

5. 名称について

FIANロゴ
FIANロゴ

FIAN(東京フィナンシャル庵)は「東京」「フィナンシャル」「庵」を組み合わせた名称であり、世界の名だたる国際金融都市に伍する都市として東京がさらなる発展・成長を遂げるため、その基盤を支える次世代リーダー達がかつてイノベーションを創出した茶人のように高い志をもって共存し合う空間でありたい、という想いが込められています。

呉服橋プロジェクトの概要

東京駅・地下鉄⽇本橋駅直結の好立地における大規模再開発事業であり、2024年11月に着工し、2029年度(一部2032年度)に竣工予定のプロジェクトです。首都高地下化により再整備される⽇本橋川沿いエリアのゲートとしてふさわしい都市景観を形成し、国際金融都市・東京の実現を推進する都市機能が集積します。国際金融・都市型MICEを支える高度金融人材のサポート施設や長期滞在も可能な宿泊施設として、日本初発表となるアスコットの最上位ラグジュアリーブランド「SEN/KA TOKYO by The Crest Collection」も整備します。また首都高地下化の実現に向けた各種協力を行い、日本橋川交流拠点の象徴となる水辺空間と東京駅・大手町駅・日本橋駅を結ぶ地上・地下歩行者ネットワークの整備も行います。

<関連リリース>
「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」新築着工
https://tatemono.com/news/20241210.html

The Crest Collection(クレストコレクション)東京駅⼋重洲エリアに2029年度下半期開業予定
https://tatemono.com/news/20241210-2.html

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