ごあいさつMessage to Shareholders

株主・投資家の皆様へ

当社は明治29年に旧安田財閥の創始者・安田善次郎によって設立され、創業以来、安田善次郎が旨とした「お客様第一の精神」と時代の流れを先んじて捉える「進取の精神」を企業活動の原点として歩み続けてまいりました。現在はビル事業・住宅事業を中心に、アセットサービス事業やクオリティライフ事業、海外事業など、不動産に関する幅広い事業を展開しております。

当社グループは、2015年より「次も選ばれる東京建物グループへ ~革新的なグループシナジーで驚きの価値提供を~」をテーマとする5年間の中期経営計画を推進してまいりました。最終年度となった2019年12月期は、ビル事業において賃貸収益や投資家向け物件売却が増加したことや、住宅事業において分譲マンションの計上戸数が増加したこと等により、営業収益は3,230億円(前期2,733億円、前期比18.2%増)、営業利益は524億円(前期467億円、前期比12.1%増)と前年度比で増収増益となり、営業収益は3期連続、営業利益は2期連続で過去最高益を更新いたしました。また、金融収支の改善等により、経常利益は446億円(前期420億円、前期比6.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は297億円(前期272億円、前期比9.2%増)となりました。
 以上の通り、前中期経営計画において掲げた営業利益目標500億円を達成すると同時に財務指標においても、D/Eレシオ2.5倍、有利子負債/EBITDA倍率12.6倍となり、規律を意識した財務運営を実施することができました。事業面においても各事業における着実な成長に加え、物流施設等の新たなアセットタイプへの投資や、良質な不動産ストックの拡大等、将来の成長に向けた取り組みを実現いたしました。

こうした実績をふまえ、事業環境の変化が加速する中においても引き続きグループ一丸となって持続的成長を実現すべく、2030年頃を見据えた長期ビジョンおよび2020~2024年度を対象とした新中期経営計画を策定いたしました。
 長期ビジョンにおいては、「次世代デベロッパーへ」を掲げ、社会課題の解決と企業としての成長をより高い次元で両立する次世代デベロッパーに進化することで、当社を取り巻く全てのステークホルダーから評価される「いい会社」を目指してまいります。2030年頃の利益水準として、営業利益に持分法投資損益を加えた利益指標である連結事業利益1,200億円を掲げ、安定的な賃貸利益を利益構成の中心とするとともに、資本効率を意識したバランスのよい利益構成を実現してまいります。

長期ビジョンの達成に向けては、2020~2024年の5年間を新中期経営計画期間と設定し、2024年12月期において連結事業利益750億円を目標として掲げております。
 新中期経営計画においては、大規模再開発の推進、分譲マンション事業のさらなる強化、投資家向け物件売却の拡大、仲介・ファンド・駐車場事業の強化、海外事業の成長の5つの重点戦略を推進するとともに、ESG経営の高度化を通じてESGインデックスへの組み入れを目指してまいります。

今後も利益を着実に積み上げることにより、株主・投資家の皆様のご期待に応えてまいりたいと考えております。

株主還元につきましては、2019年12月期は、前期の年間配当35円/株から6円/株増配(期首公表の配当予想から3円/株積み増し)し、年間配当41円/株(配当性向29.0%)となる予定です。
 また、新中期経営計画期間においては連結配当性向30%以上の配当を基本とし、持続的な利益成長により安定的に株主還元の拡充を図ってまいります。自己株式の取得は、事業環境や財務状況等を踏まえて実施の是非を検討いたします。

当社はこれからも、「信頼を未来へ」の企業理念のもと、世紀を超えた信頼を誇りとし、企業の発展と豊かな社会づくりに挑戦してまいります。今後とも、皆様のより一層のご支援、ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

2020年3月
代表取締役 社長執行役員

野村 均