東京建物グループの
ESG経営の全体像
当社グループは、事業を通じて「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立するため、ESG経営の高度化を推進し、グループ全体で積極的にサステナビリティ施策に取り組んでいます。
近年、事業環境の変化が激しくなるなか、ESG経営の重要性は増しています。2020年には、当社グループの長期ビジョンの策定および、サステナビリティ推進体制の整備を行い、グループ一丸となって、持続的な成長のための取り組みを進めています。
長期ビジョンは、当社が現在推進中の大規模再開発が竣工するタイミングであり、SDGs (Sustainable DevelopmentGoals:持続可能な開発目標) のターゲットイヤーとも重なる2030年頃を見据えています。
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特に注視する外部環境
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- 国際的な都市間競争の激化
- 金融環境の変化
- 国内の総人口・生産年齢人口の減少
- ワークスタイルやライフスタイルの多様化
- 人材獲得の競争の激化
- デジタル技術の進展やグローバル化の加速
- ESGに対する意識の高まり
- 地政学リスク、自然災害リスクの増大
長期ビジョンの位置付け
SDGsへの考え方
当社グループは、SDGsの達成に貢献することを社会からの要請と捉え、長期ビジョン・中期経営計画に盛り込み、グループ全体で積極的にサステナビリティ施策に取り組んでいます。
デベロッパーとして、持続可能な社会の実現を目指して事業を展開していきます。
ESG経営体制
当社グループは、サステナビリティ施策をグループ全社で横断的に推進するため、当社社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置するとともに、下部組織としてサステナビリティ推進協議会および人権分科会を設置しています。
サステナビリティ委員会は、グループ経営会議、リスクマネジメント委員会、内部統制委員会と並ぶ当社社長直轄の会議体と位置付け、原則として年2回以上、随時開催し、ESGに関する重要事項の審議や目標の設定、進捗状況のモニタリング、達成内容の評価等を行っています。また、サステナビリティ委員会での審議事項は、取締役会に付議または報告され、取締役会にて監督する体制としています。2022年度の開催回数は7回です。
サステナビリティ推進協議会では、サステナビリティ委員会の決定事項の共有、検討項目の事前協議、サステナビリティ推進に関する進捗状況の報告等を行っています。人権分科会では、人権に関するサステナビリティ委員会での決定事項の推進や取り組み状況の報告等を行っています。
ESG経営体制
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サステナビリティ委員会の
主な議題(2022年度) -
- 循環型社会の推進に関するKPI・目標の追加
- 人権優先課題の特定
- 温室効果ガス排出削減ロードマップ
- 人権分科会の設置
- 脱炭素社会の推進に関する取り組み状況の報告
ESGに関する
KPI・目標および進捗管理
当社グループは、ESG経営の高度化がステークホルダーの中長期的な利益の最大化に資するものと考え、2021年に特定したマテリアリティに基づき、ESGに関するKPI・目標を設定しています。特に注力している気候変動分野では、脱炭素社会へ向けた社会からの要請に応え、当社グループの「温室効果ガス排出の削減」に関する中長期目標として「2030年度までに、2019年度比CO2排出量40%削減、2050年度までに、CO2排出量ネットゼロ」を設定し、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推進しています。また、中長期目標の達成に向けたプロセス目標として「再生可能エネルギーの導入」「ZEB・ZEHの開発推進」および「グリーンビルディング認証の取得」を設定し、省エネ設備等を配備した環境性能に優れた不動産の開発や、ビル管理会社やテナント様と協働した運用面の取り組みを実施しています。
目標達成に向けて、プロセス目標を意識したアクションプランを各事業本部または事業部の事業計画に盛り込む運用とし、サステナビリティ推進協議会にて取り組み状況を把握したうえで、サステナビリティ委員会において目標達成のための進捗管理などを行い、PDCAサイクルを構築しています。
また、進捗状況は取締役会に報告し、監督する体制としています。
マテリアリティに基づく
KPI・目標一覧
環境関連のKPI・目標
マテリアリティ | 項目 | 対象範囲 | KPI・目標 | |
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脱炭素社会の推進 | 温室効果ガス排出の削減 | 全事業 | Scope1・2・3 | 2050年度までに、CO2排出量 ネットゼロ |
Scope1・2 | 2030年度までに、2019年度対比CO2排出量を 46.2%削減 |
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Scope3※1 | 2030年度までに、2019年度対比CO2排出量を 40%削減 |
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再生可能エネルギーの導入 | 全事業 | 2050年度までに、事業活動で消費する電力の 再生可能エネルギー化100% |
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ビル事業 | 2030年度までに、保有する不動産で消費する電力の 再生可能エネルギー化100% |
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2024年度までに、保有する不動産で消費する電力の 再生可能エネルギー化50%以上 |
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ZEB・ZEH※2の開発促進 | ビル事業 | 原則として、新築するすべての オフィスビル、物流施設※3において ZEBを開発 |
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住宅事業 | 原則として、新築するすべての 分譲マンション、賃貸マンション※4において ZEHを開発 |
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グリーンビルディング認証※5の取得 | ビル事業 住宅事業 |
原則として、新築するすべての オフィスビル、物流施設、賃貸マンション※6において グリーンビルディング認証を取得 |
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循環型社会の推進 | 廃棄物の排出量削減 | 長期保有ビル※7 | 2030年度までに、2019年度比廃棄物の 排出量原単位20%削減 |
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廃棄物のリサイクル推進 | 長期保有ビル※7 | 2030年度までに、廃棄物の 再利用率90%を実現 |
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水使用量の削減 | 長期保有ビル※8 | 水使用量原単位を前年度より低減 | ||
再生水の利用促進 | 延床面積30,000㎡超の オフィスビル |
2030年度までに、原則として 延床面積30,000㎡を超えるすべての 新築オフィスビルに中水※9 処理設備を導入 |
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脱炭素社会の推進/ 循環型社会の推進 |
木材の利用促進 | 長期保有ビル、 分譲・賃貸マンション |
2030年度までに、すべての 新築オフィスビル・分譲マンション・賃貸マンションの 共用部の内装・家具等に国産材・認証材を使用 |
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分譲・賃貸マンション | 2023年度までに、主要構造部にCLTを採用した 分譲マンションまたは賃貸マンションを開発 |
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お客様との連携・共創 | 長期保有ビル※7 | テナント様とのサステナビリティに関するコ ミュニケーションを年4回以上実施 |
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分譲・賃貸マンション | 入居者様とのコミュニケーションを行い、 サステナビリティに関する施策を立案・推進 |
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カテゴリ11と13が対象。
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『ZEB』『ZEH(-M)』のほか、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Oriented、Nearly ZEH (-M)、ZEH(-M)Ready、ZEH(-M)Orientedを含む。
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2023年1月以降設計に着手した新築物件が対象。共同事業物件や特殊用途など一部を除く。
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2021年6月以降設計に着手した新築物件が対象。共同事業物件や特殊用途など一部を除く。
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主にDBJ Green Building認証、CASBEE建築およびBELSなどの認証を指すが、これらに限らない。
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2023年1月以降設計に着手した新築物件が対象。共同事業物件や特殊用途など一部を除く。
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当社が実質的にエネルギー管理権原を有し、かつ、廃棄物の再利用・減量に係る計画書を提出している主な長期保有ビル・商業施設が対象。
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当社が実質的にエネルギー管理権原を有している主な長期保有ビル・商業施設が対象。
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雨水やビルで発生する雑排水(冷却塔やテナント様の厨房からの排水など)を原水とする再生水。トイレの洗浄水や植栽散水などの非飲料用途で再利用する。
社会関連のKPI・目標
マテリアリティ | 項目 | 対象範囲 | KPI・目標 |
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従業員の成長と 働きがいの向上 |
能力開発の推進 | 東京建物 | 社員一人当たりの平均研修時間 毎年度15時間以上 |
東京建物 | キャリア研修受講率 毎年度100% |
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健康経営の推進 | 東京建物 | 健康診断受診率および 再検査受診率 毎年度100% |
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東京建物 | 喫煙率 毎年度12%以下 | ||
東京建物 | 適正体重維持者率 2028年度までに75%以上 | ||
ダイバーシティ& インクルージョン |
人種の尊重 | 東京建物グループ | 人権方針の周知 グループ各社への展開・遵守 |
ワークライフバランス | 東京建物 | 平均年次有給休暇取得率 毎年度70%以上 |
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東京建物 | 男性の育児休業取得率 2025年度までに30%以上 |
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多様な人材の活躍推進 | 東京建物 | 女性管理職比率 2030年度までに10%以上 |
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東京建物 | 障がい者雇用率 毎年度法定雇用率以上※1 |
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2024年3月までは2.3%以上、2024年4月から2026年6月までは2.5%以上、2026年7月以降は2.7%以上。
ステークホルダー・
エンゲージメント
当社グループの事業活動は、商品やサービスをご利用いただいているお客様だけでなく、地域社会、社員・従業員、株主・投資家、取引先など、多くのステークホルダーに支えられています。当社グループは、これらのステークホルダーとの長期的な信頼関係の構築が事業活動において不可欠であると考え、様々な形でステークホルダーの声を取り入れ、社会価値創出に取り組んでいます。
東京建物グループの
主なステークホルダーと
対話の考え方・対話の手法
ステークホルダー | 対話の考え方 | 対話の手法 |
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お客様 ビルのテナント様、 住宅のご購入者様、 各種サービスの ご利用者様等 |
安全・安心で価値のある商品・サービスの 提供およびお客様満足度の向上に 継続的に取り組むため、 お客様の声を事業活動に反映する 様々な仕組みを導入しています。 |
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地域社会 物件の立地する地域の コミュニティ、行政等 |
まちづくりや様々なコミュニティ活動等を通じて、 地域の価値向上に取り組み、 地域社会へ貢献していきます。 |
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社員・従業員 | 成長を実感できる働きがいのある 職場の実現に取り組むとともに、 信頼される人材・未来を切り開く 人材の育成に努めています。 |
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株主・投資家 | 誠実かつ公正な情報開示と、 積極的なコミュニケーションにより、 株主や投資家の皆様との 長期的な信頼関係の構築および 適切な評価の獲得を目指しています。 |
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取引先 物件の企画・開発・管理や サービス提供にかかわる 事業者等 |
より良いパートナーシップの実現に向け、 取引先の皆様と公正・公平な取引を行うとともに、 緊密なコミュニケーションの実現に努めています。 |
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