What's YNK?
YNKって何のこと?
YNK(インク)とは、東京の玄関口である八重洲(Yaesu)、日本橋(Nihonbashi)、京橋(Kyobashi)のそれぞれの地名の頭文字を取ったエリア名称。東京建物はこの文字に「You Never Know(やってみなければわからない!)」のマインドも表されていると考えています。
江戸時代から幾多のイノベーションを繰り返し、老舗とグローバル企業が共存するなどユニークな伝統・文化が息づいています。実は東京建物の本社も創業時からこのエリアにあり、愛すべき地元でもあるのです。
CMでは、多様なプロジェクトが進むYNKをAIさんが訪れ、ともに未来を創る志にあふれた仲間たちと出会いました。
ご案内役は、東京建物まちづくり推進部の竹腰明香。
City of innovation
江戸時代から「持続可能」を 実践していたYNK
竹腰
はじめまして。本日はよろしくお願いします。
YNKは江戸時代から腕ききの「食」「ものづくり」「アート」に関する職人たちが集まっていた都市で、400年続くサステナブルなまちです。
当時からアップサイクルに長けていて、たとえば着物ひとつとっても、何人もが着回してから寝巻や雑巾にしたり、最後は、かまどや風呂釜に燃料として焚べたあと、その灰すらも肥料や陶器の上薬として利用していたそうです。
AIさん
すぐ捨てずに上手に再利用していたんですね。
竹腰
そして現在も老舗が多いエリアですが、進化・深化を続けています。伝統の味を守るだけではなく、時代に応じて少しずつ手を加えているそうです。ものごとのはじまり、いわゆるオリジンをちゃんと理解し、大切にしているからこそ変えていけるんですね。名曲をたくさんお持ちのAIさんも、歌唱する度に表現をアップデートされているのではないでしょうか。
AIさん
たしかに。年齢や経験とともに歌も変わっていきますね。
竹腰
人もまちも文化も進化を続けていくサステナブルなまちがYNKです。この京橋のランドマーク「東京スクエアガーデン」を出発点に、YNKの多様な文化や人、それらをつなぐ私たちの拠点をご案内します。
東京スクエアガーデン
オフィス、店舗、子育て支援施設などが集まる地下4階地上24階建てのタワー。最新鋭の環境配慮型複合ビルであり、約3,000m²の緑豊かな「京橋の丘」が都心のクールダウンに貢献しています。
東京都中央区京橋3-1-1
東京スクエアガーデン
Column
YNKは江戸時代から 縁とイノベーションの まちだった!
江戸時代、幕府は「日本橋」を起点とする五街道を整備しました。「京橋」も日本橋から京都へ向かう最初の橋から名づけられたといいます。「八重洲」も含めた一帯は河岸(水運の物流拠点と市場を兼ねた場所)としても繁栄。多くのヒト、モノが集まって、新たな産業や文化を育みました。江戸前寿司なども職人や商人のおなかを満たす手軽なファストフードとしてここから生まれたのです。
また江戸城や武家屋敷の建具・装飾への必要性から狩野派などの日本画が興隆。やがて歌川広重ら浮世絵の画家たちも活躍して、芸術のまちとしても栄えました。
近代になると大正3(1914)年に首都の中央駅、東京駅が営業を開始。今日まで続く江戸の粋と、イノベーティブなマインドが同居するまちとして進化を続けています。
Area×Culture 1
古美術から現代アートまで 揃うまちで アーティストの活動を支援
中山
こんにちは。東京建物住宅事業企画部の中山佳彦です。まずは東京建物が運営するギャラリー「BAG-Brillia Art Gallery-」をご案内します。
私たち東京建物は日々の生活にアートは不可欠なものと考えています。このギャラリーでは「暮らしとアート」をテーマに展覧会を開催したり、時には直接ご購入いただける作品の展示もしています。
YNKは江戸時代から日本画や浮世絵などのアーティストが集まるエリアでした。現在も骨董通りを中心に、古美術から現代アートまでさまざまなギャラリーが軒を連ねています。その歴史的文脈もあり、土地に根ざした芸術文化への想いをつなげようと2021年にオープンしました。
AIさん
YNKってアートのまちでもあるんですね。わあ、素敵な作品がたくさん!
このギャラリーは誰でも入れるんですか?
中山
どなたでも無料でご観覧いただけます。2つの空間があり、「+1(プラスワン)」ギャラリーでは作品の純粋な展示を行い、「+2(プラスツー)」ギャラリーでは作品や関連商品を販売しています。
先ほどいらした東京スクエアガーデンの1階にもギャラリーを設けていますよ。若手アーティストの作品の展示や販売を行い、これから活躍が見込まれる才能を支援しています。同時に、オフィスで働く人々に日常的にアートに触れていただける機会を提供しています。
AIさん
アーティストを応援する場になっているんですね。うちにもそんなアートがあったら素敵だな。
【骨董通り】
京橋、日本橋をまたぐ東仲通りの愛称。骨董・古美術商が集積しており、戦前はかの魯山人も店を構えていました。古美術から現代アートまで揃う日本最大級の美術街です。
BAG-Brillia Art Gallery-
アーティストや地域とのつながりをつくりながら、暮らしに寄り添ったアートを発信するギャラリー。最新の展覧会情報は公式ホームページにて。
東京都中央区京橋3-6-18
東京建物京橋ビル1階
BAG-Brillia Art Gallery-
Area×Culture 2
生食に向いていなかったトロから生まれた 新たな食文化
竹腰
次はYNKの老舗を代表するお店「𠮷野鮨本店」さんです。こちらは店主の𠮷野さん。
AIさん
立派なカウンターですね。いつからこのまちに?
𠮷野 さん
明治12(1879)年の創業です。初代が屋台からスタートしました。当時、日本橋にはまだ魚河岸があって、忙しい商売人のまちでしたから江戸前寿司のようなファストフードが流行ったんですね。
実はマグロのトロ握りはうちが発祥です。昔は冷蔵設備がありませんから、漁場から魚河岸まで持ってくる間にトロは変色してしまい、ほとんど捨てられていました。一方で赤身のいいところは高級な店に持っていかれて、二代目は困っていたそうです。そこで鮮度を見極めて思いきってトロを出してみたら大好評だったというんですね。まだその時は名前がついておらず、うちの二代目と常連さんとの会話の中で生まれた名前が「トロ」です。
おひとつ握りましょうか。
AIさん
お願いします! 140年の歴史があって、新しい食文化も生み出した名店なんですね。ちなみに、日本橋はどんなまちですか。東京建物さんとはどんなつながりが?
𠮷野 さん
この辺は定住している人が少ないでしょう。オフィス街なので昼間は人口が多いけど夜は少ないという珍しいまちです。だから地元民と企業が協力してまちづくりに参加しています。東京建物さんは「仲間」と表現したらいいかな。同じ「日本橋六の部連合町会」の会員で、わいわいイベントやったり、お祭りやったり、このまちのにぎわいに欠かせない存在。社長さんも私たちと同じ半纏を着て御輿を担いでますよ。
AIさん
もう何年くらいのお付き合いになりますか。
𠮷野 さん
東京建物さんも明治の創業(1896年)だから、130年くらいかな。
AIさん
一緒にいろいろな荒波を乗り越えてこられたんですね。
𠮷野 さん
やっぱり何をするにも信頼関係がないと一緒にまちづくりはできないですよね。コロナ禍でも飲食店を支援してもらったりして、東京建物さんはこのまちになくてはならない存在です。
AIさん
どちらも粋だなあ。うん、このトロめっちゃおいしい!
【トロ】
傷みやすいうえに脂が多く、廃棄処分されることの多かったマグロの腹身部分を二代目店主がすしとして提供。当初は脂身の「アブ」や段だら模様の「ダンダラ」などと呼ばれましたが、おいしそうな響きにと「トロ」と命名されました。
𠮷野鮨本店
トロ握り発祥の寿司店。しゃりを粕酢(赤酢)と塩のみで仕上げるなど、創業以来変わらない伝統の江戸前寿司を提供。トロのほか、昔ながらの締めものや煮ものも楽しめます。
東京都中央区日本橋3-8-11
𠮷野鮨本店
Area×Culture 3
東京から世界へ発信する サステナブルなチャレンジ
小島
こちらは東京建物のグローバルスタートアップ向けの新拠点です。私、東京建物まちづくり推進部の小島靖弘がご案内します。2階から4階がシェアオフィスになっており、入居するスタートアップの成長や挑戦を支援しています。この場所が、「人と人」や「スタートアップと既存産業」の“架け橋”になる存在でありたいという想いを込めて「xBridge-Global(クロスブリッジグローバル)」と名づけました。
最初の出会いの場となる1階にはカフェを誘致しました。この「GOOD COFFEE FARMS Cafe & Bar」もスタートアップのひとつです。グアテマラのサステナブルなスペシャルティコーヒーを提供しています。
こちらは店主のカルロスさん。
カルロス さん
Hola!こんにちは!コーヒーの赤い実を「コーヒーチェリー」といいます。当店ではコーヒーチェリーを自転車で脱穀しています。世界で初めての、大量の水や電気、燃料を使わないサステナブルな精製方法です。
コーヒーチェリーの果皮を乾燥させた「カスカラ」もお茶などにアップサイクルして販売しています。スプーンやコースターは剪定などで廃材になったコーヒーの木を再利用。大量の廃棄物を出さずにすみ、農家さんたちの新たな収益源にもなります。
AIさん
すばらしいですね。なぜこのYNKにお店を?
カルロス さん
東京駅は日本の玄関口。海外からのお客さんもみんな通る場所です。サステナブルなコーヒーのインパクトを世界に発信するには、これ以上の場所はないと思います。実際に国内外を問わずたくさんの人が訪れ、グローバルなコネクションが生まれています。コーヒーで世界がつながるとしたら、こんなうれしいことはありません。
カルロス さん
私の想いを受けとめてさまざまなサポートを惜しまず、この場所に誘ってくれました。おかげで夢を叶えることができました。いまではグアテマラだけでなくコロンビアにも自転車コーヒーが広がっています。みんなでがんばってサステナブルな世界をつくりたい。みんなと一緒なら、きっと実現できます。
【自転車式脱穀機】
エンジンのかわりに人力で動くため、電気や燃料、大量の水を必要としません。店頭にあるのは初代モデル。1時間あたり約1tのコーヒーチェリーを脱穀できます。
GOOD COFFEE FARMS Cafe & Bar
生産から流通、販売まで全てのトレーサビリティを管理している産地直送のスペシャルティコーヒーが楽しめます。コーヒーチェリーティーなどアップサイクル商品も販売中。
東京都中央区日本橋3-1-3
GOOD COFFEE FARMS
Column
「xBridge-Global」は 内装もサステナブル!
ミートアップパーティーではxBridge-Globalの内装設計・デザイン監修を担当された「NewNormDesign」CEOのファラ・タライエさんにもお話をうかがいました。
AIさん
素敵なインテリアですね。デザインへのこだわりを教えてください。
ファラ さん
建物を施工する際、材料を多めに調達することが多く、廃棄物の多いことが課題になっていました。そこで東京建物さんとも相談してxBridge-Globalはサステナビリティを反映したデザインにしました。閉店してしまったお寿司屋さんのカウンターやチェアを再利用しているほか、内装の一部に貝殻からできる「柳川貝灰生しっくい」を使っています。廃棄物のアップサイクルというだけでなく、江戸の歴史も楽しんでいただけたらうれしいです。
4階部分はグローバルスタートアップの皆さんが交流できる場としても開放されています。このようなミートアップパーティーだったり、さまざまなイベントが開かれていますよ。
ファラ さん
学生時代からこのまちの歴史に興味がありました。職人さんがたくさんいて文化を深めていたそうですね。食べものもおいしいし、平和な姿に憧れを抱いていました。日本と海外、たくさんの人が交流を楽しめる場を東京建物さんと共創していきたいですね。
xBridge-Global
グローバルビジネスを行うスタートアップのための新拠点。日本でのネットワークを創出するためのコミュニティを提供しています。
東京都中央区日本橋3-1-3
xBridge-Global
Sustainable circulation
信頼から生まれる サステナブルな循環
小島
AIさん、今日一日ありがとうございました。YNKエリアはいかがでしたか?
AIさん
実際に住みたくなるような、魅力いっぱいのまちでした。人もやさしくて、歴史も感じられて。サステナブルを実践している方もいらっしゃいましたね。さまざまなつながりを実感しました。
小島
先ほどGOOD COFFEE FARMSで召し上がっていただいたあんバタートーストもYNKのつながりから生まれました。私たちでカルロスさんと京橋の老舗「桃六」さんをおつなぎして、桃六さんからご提供いただいたあんこを使って商品開発をしたんです。
AIさん
そういうエピソードも最高じゃないですか!YNKみたいなつながりが世界中に広がっていけば平和になるのに。
竹腰
まちづくりにはやはり「つなぎ役」が必要かなと思っています。たとえばスタートアップの方と老舗をつないだように、伝統と革新だったり、過去と未来だったり、異なるものをつなぎあわせていくうちに新しいなにかが生まれると考えています。
xBridge-Globalのような拠点や、つながるための場・出来事をつくってまちの関係人口(地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと)を増やしていきたいと思っています。
小島
相手の顔がわかる安心感といいますか、人と人との心地よい距離感もこのまちの魅力かもしれません。
竹腰
朝、路地を歩いてると老舗の店主の方含め、いろいろな方から「おはよう」と声をかけていただけるんです。400年間、全国から人を迎えいれてきたまちですから、人に対する寛容性が深いんだと思います。
このまちには29路線の電車が走っていて、圧倒的な交通利便性のもと日本を牽引するビジネスの中心地みたいなイメージがあります。でもその一方で町会活動が盛んであったり、アートの文脈があったり、山王祭という祭礼があったり、ひとつのまちに豊かな文化性が同居しています。そういった特徴を大切に紡いで、地元の人たちと一緒にまちづくりができないか、常日頃考えています。
AIさん
東京建物さんは本当に建物だけじゃないんですね。
小島
もちろん建物から生まれる出会いも大事だと思っていますが、このエリアにもともとある歴史や文化と訪れた方々をつなぐ活動も大切なまちづくりだと考えています。私たちはそういった縁と縁をつなぐことを「縁(えにし)エコシステム」と呼んでいます。人と人がサステナブルにつながりつづけていくような循環型のまちづくりです。
AIさん
縁エコシステム……ご縁が循環していくということですね。新しい人や海外から来た人も温かく受け入れてくれるまち。とてもウェルカムで素敵だと思います。
小島
東京建物の企業理念に「信頼を未来へ」という言葉があります。人と人とのつながりから信頼を得て、まちづくりに転換しています。地域の皆さまに信頼していただくためにも、私たち自身がまちを知り、皆さまと手を取りあって一緒にまちづくりを考えていきます。
AIさん
信頼関係から始まるって感動だなあ。絶対また遊びにきます!
【あんバタートースト】
カルロスさんの「YNKエリアの素敵な人とつながりたい」というリクエストから生まれたコラボメニュー。京橋の和菓子の老舗「桃六」提供の粒あんを使用。やさしい甘さと小豆の香りを感じられます。
桃六
明治2(1869)年創業。店内の看板はケヤキの一枚板で戦火も逃れた貴重なもの。あんこづくりはいまも手作業を続け、粒あんがぎっしり入ったどら焼きは行列必至。生醤油をまとった桃太郎だんごも美味。
東京都中央区京橋2-9-1
桃六
People
YNKで出会った人々
東京建物 まちづくり推進部
竹腰 明香
YNKエリアにおいて、地域の方々と連携しながら、まちの活性化に関する施策・広報等に取り組んでいる。
東京建物 住宅事業企画部 CRM室
中山 佳彦
マンションブランド「Brillia」のブランディングや、「BAG-Brillia Art Gallery-」の企画・運営をはじめとしたアート支援活動に取り組んでいる。
𠮷野鮨本店 店主
𠮷野 正敏さん
5代目店主。お店の原点をふまえ「好きなものを好きなだけ食べていただく」がモットー。日本橋三丁目西町会の町会長として東京建物との関わりも深い。
東京建物 まちづくり推進部
小島 靖弘
YNKエリアにおけるイノベーション・エコシステムの形成や、スマートシティ・脱炭素・ウォーカブル等の都市政策の施策検討・実施に取り組んでいる。
GOOD COFFEE FARMS 代表
カルロス・メレンさん
18歳でグアテマラから来日。環境負荷の少ない自転車脱穀機を開発。日本の朝礼や制服も取り入れ、中南米の小規模農家とともにコーヒーを生産している。
NewNormDesign株式会社 CEO
ファラ・タライエさん
サステナブル建築デザイナーでサステナブルビジネスのコンサルタントとしても多方面で活躍。国内外で年間35社以上のESGおよびSDGs関連のスタートアップ企業を指導している。