DO for 循環型社会

えらぶ・わける・うまれかわる。循環すると、社会も私も快適になる。

貢献するSDGs目標

  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 12.つくる責任 つかう責任
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう
  • 目標11 住み続けられるまちづくりを
  • 目標12 つくる責任 つかう責任
  • 目標13 気候変動に具体的な対策を
  • 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

日本の廃棄物の総量をご存じでしょうか。その量、年間約4,034万t。しかしリサイクル率はわずか19.6%※と、2割にも満たないという現状があります。
そんな中、東京建物グループでは事業との関連性が高い重要課題の1つとして「循環型社会の推進」を掲げています。循環型社会とは、廃棄物の発生を抑制し、資源を循環・再生させることで環境への負荷をできるだけ低減していく社会のこと。これまでオフィスビル・商業施設事業での取り組みが先行していましたが、住宅事業でも循環型社会推進に関するガイドラインを策定。「循環すると、社会も私も快適になる。」というコンセプトを設けて、さまざまな創意工夫を続けています。
2024年1月からはマンションブランドBrilliaにおいて「すてないくらしプロジェクト」がスタート。ご入居者や管理組合の皆さまと協議を重ねながら身近な廃棄物の削減を進めています。プロジェクトのキーワードは「えらぶ」「わける」「うまれかわる」です。

  • ※環境省『一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)について』

「興味がある」「参加したい」。ご入居者の声に応えて

「すてないくらしプロジェクト」概念図

廃棄物削減の取り組みがオフィスビルや商業施設で先行していた理由として、事業系廃棄物の回収が有料であり、コストカットに直結することが挙げられます。その一方で、住宅系は1軒ごとの回収規模が小さく、行政によるサービスが無料でコストメリットもないため、体系的な施策が進んでいませんでした。しかし生活に密接する住宅分野での取り組みは循環型社会を推進していくうえで必要不可欠です。
加えて、Brilliaの会員を対象に、ゴミ捨ての頻度や環境への意識、興味のある取り組みなどについてのアンケート調査を実施した結果、リユース・リサイクルへの関心が高く、きっかけさえあれば取り組みに参加したいと考えている方が多いということがわかりました。
そのような背景もあり2023年夏、「わける」にフォーカスした実証実験を行いました。廃棄物回収の効率や合理性を意識して資源となるものを選別する取り組みです。
まずはキッチンから出る廃食油の回収に目を向けました。廃食油は、適切なリサイクル処理を行えば石鹸や肥料・飼料、SAF(持続可能な航空燃料)などに「うまれかわる」ことができます。眠れる資源として注目度が高まっていますが、住宅からの回収は行政もあまり手がけておらず、回収スポットまで持ち運ぶ手間もあることから、回収率はいまだ低い状況です。
そこで総戸数530戸のBrillia 多摩センター(東京都多摩市、2007年築)の管理組合に協力いただき、チラシによるマンション内告知を行ったうえで共用部に集団回収ボックスを設置しました。その結果、1ヶ月間で集まった廃食油は約45㎏。もし毎月同量の回収が見込めた場合、年間に削減できるCO2排出量は約1.5t※1。約100本分の樹木が1年間の光合成で吸収するCO2量※2に匹敵します。
この廃食油回収の取り組みは、正式に継続が決定しました。廃棄物マネジメントの専門会社、株式会社サティスファクトリーと提携し、取り組みを継続しています。現在では毎月平均して約35〜45kgの廃食油がリサイクルされています。今後は他のマンションでも同様の取り組みを展開し、より回収量を増やし、さらなる可燃ごみ・CO2排出量の削減に貢献していきます。

  • ※1 平成19年「地球温暖化対策地域推進計画策定ガイドライン」(第3版)により算定
  • ※2 『地球温暖化防止のための緑の吸収源対策』環境庁/林野庁資料により算定

衣類やファッション雑貨も「わける」ことで「うまれかわる」

PASSTO概念図

続いて導入したのが、株式会社ECOMMITが不要品の回収・選別・再流通を一気通貫で行うサービス「PASSTO(パスト)」です。独自のトレーサビリティシステムにより、リユース・リサイクル率の算出や、CO2削減量のレポーティングまで可能になります。
暮れの大掃除シーズンに合わせて衣類・ファッション雑貨・おもちゃの回収ボックスを大規模マンションの共用部に先行導入したところ、約3ヶ月で合計1tを超える量の不用品が集まりました。状態の良好な品が多かったことから約95%がリユース品として国内外に再流通され、劣化などでリユースが困難なものは素材として再資源化されました。

分別のわかりやすさを意識し、ゴミ置場のイメージを変える「GOMMY(ゴミー)」

Brillia 西国立
Brillia 自由が丘

廃棄物を「わける」重要な場でありながら、「暗いイメージがある」「行きたくない」「分別がよく分からない」という声が集まるマンションのゴミ置場。
この課題の解決には、Brilliaから生まれた住まいと暮らしの共創プロジェクト「bloomoi(ブルーモワ)」が取り組みました。「ゴミ置場が変われば、ゴミに対する意識も変わるのではないか」と考え、コミュニケーションデザイナーによるユニークなピクトグラムやカラーコーディネートでゴミを出しやすく、通いたくなる空間を創出しました。親しみやすいよう「GOMMY(ゴミー)」と名づけられた新たなゴミ置場は、管理会社スタッフの働きやすさにも配慮しました。
Brillia 西国立を皮切りに、様々なマンションで展開されています。植物やテラコッタタイルをイメージしたカラーリングやシックで落ち着いたカラーリングなど、日々気持ちよくゴミ出しができるよう、それぞれのマンションの特性に合わせて彩りやデザインを変えています。

ほかにも、空きびんをアップサイクルする体験プログラムや、段ボール素材を使って資源循環への理解を深めるワークショップなど、気軽に循環型社会への理解を深めることができる機会を提供しています。
誰もが身近な生活を少しでもサステナブルなものにしていける「すてないくらし」へ。東京建物グループは、今後もご入居者や管理組合の皆さまと協力し合いながら、循環型社会の実現に向けた歩みを進めていきます。

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